高齢化に伴い、持ち家の活用方法が課題となっています。
そこで新しい取り組みとして、高齢者の自宅の空き部屋に
学生が下宿するという『異世代同居』が各地で始まり注目されています。
この取り組みは双方に良い効果をもたらします。
高齢者側からすれば、学生は話し相手として、掃除等の作業の担い手や
見守り役として。
学生側も、安い家賃で下宿できたり、親に代わる相談相手として。
お互いが助け合う新しい暮らしの形となっています。
この異世代ホームシェアは、フランスやスペイン、ドイツなどの
欧米諸国を中心に広がっているのですが、日本ではまだまだなじみが薄く、
活用例も少ないのが実情です。
生活スタイルが大家族から核家族、個へと大きく様変わりしている日本では、
これまでのように親、家族と一緒に暮らすという複数人での生活形態が減っており、
あらゆる世代において単身暮らしが増えています。
地震等の度重なる自然災害で『人の絆』の必要性が見直されています。
家族でもない、恋人でもない、他人と、一つ屋根の下で生活しつながる
生活形態は、シェアハウスを筆頭にこれから増えてくるかと思います。
家の活用方法、個の生活様態がどんどん変わっていく時代です。
高齢者の家をどう活用していくのがよいのか、課題もたくさんあります。
高齢者の子供や学生の親が反対して同居に至らないケースや
高齢者が改修費用を出せずに学生が同居を望まなかったり、
同居希望の学生は多いが、高齢者が不安に思って空部屋を
提供しようとしなかったり・・・
新しいスタイルなので、世間に浸透するまでは、多くのトライ&エラーが
発生するかと思いますが、成熟社会の新しいスタイルとして、時代にあった
生活形態として定着することに期待したいですね。
家はみんなの生活の場であり、交流の場であり、生きていくのに必要な場所です。
バリアフリーにしたり、階段に手すりを付けたりと内装リフォームも必要です。
外壁や屋根を改修して家の耐久性を高めたり、外観をきれいに保つことも、長く
みんなが暮らしていくのには必要なことです。
大切な現物資産である家をしっかりとメンテナンスしていきましょう。