ハザードマップがある地区で大きな問題となっています。
ハザードマップとは事前災害による被害を予測し、その被害範囲を地図化したもの。
災害発生時に住民が迅速・的確に避難を行ったり、二次災害発生を避けることが
できるため、災害による被害の低減に非常に有効と期待されています。
1990年代から現在にいたるまで作成が進められ、2000年の有珠山噴火の際には、
住人や観光客を避難させ人的被害を避けられたことで一躍注目されました。
ある地区とは兵庫県芦屋市のニュータウン・南芦屋浜。
海に面した眺望が人気の住宅街です。
9月の台風21号では高潮が護岸を乗り越え、約250軒の住宅に床上・床下浸水の
被害が出ました。
実はこの地区は兵庫県が作成したハザードマップでは、高潮の浸水域に想定されて
いなかったんです。
一体なにがあったのか?
その理由を県は「護岸の高さを測量する際にミスがあり、実際よりも30センチ以上
高い誤ったデータをもとにマップを作成していた」と説明し、住民に謝罪しました。
兵庫県は今後、護岸のかさ上げ工事を行う方針だということです。
ハザードマップで安全だと判断できれば、本当に災害リスクはないのか?
自然災害が相手だけに過去の統計からでは予測が及ばないようなケースも十分にあり、
その場合はハザードマップが役に立ちません。
昨今の異常気象を考慮すると、過去最大級規模の災害が頻発しており、
ハザードマップのみに依存しすぎるのもリスクになります。
あくまでも参考程度に留めておき、想定外にも備えられるように情報収集し、
防災しましょう。屋根・外壁補強などできることから始めましょう。