スタッフより
一見きれいなようでも、壁の中の劣化はじわじわと時間をかけて進行する場合がほとんどです。そのため、気づいた時には相当進行していることが多いと言えます。
壁内のトラブルの原因は、雨漏り・漏水・結露・蟻害に大別されます。ひとつずつ見ていきましょう。
①雨漏り
原因は屋根からの他、窓などの開口部、バルコニーと室内の間のサッシ、外壁タイルのシーリングの劣化など多岐にわたります。
②漏水
やはり浴室とキッチンに多く発生します。浴室の場合、タイルの目地に細かいひび割れができて、そこからじわじわと壁の中に水が侵入していきます。
キッチンではシンク下の漏水が多いですが、壁の中ということでは換気扇周りから水が壁の中に入り、劣化を招くこともあります。
③結露
室内外の温度差により、配管や建材に結露しますが、これを防ぐためには、室内の気密性を高めることと、グラスウール断熱材などで、結露しやすい部分を保護することです。
結露によって生じた水は、壁の中を伝って流れ、雨漏りや漏水と同様のトラブルを引き起こします。
④蟻害
蟻害は、上記の3つ原因により、壁内の木部が湿気を含み、それを長期間放置することによって発生する場合がほとんどです。シロアリは湿気を好みますので、壁内の木部の防水をしっかりすることが大切ですが、やはり定期的な検査が最も効果的と言えます。