スタッフより
雨漏りは、戸建て住宅に多いという印象をお持ちだと思いますが、
集合住宅などの鉄筋コンクリート造も少なくありません。なぜなら
戸建て住宅に比べ築年数が経っているものが多く、設備が古いからです。
なので、複雑で原因を究明するのに時間がかかります。八王子市のH様のご依頼で、
築25年の4階建て鉄骨造事務所ビルに伺いました。H様によれば外壁をアルミサイディング
で覆ったり、ベランダに庇を取り付けるなどの改修工事を行ってから、
3階トイレの天井と壁で雨漏りが見られるようになったそうです。
にわか雨程度でも、降雨後30分たつと雨が漏れてくるのだそう。
調べてみると、バルコニーの壁面に貫通した配管周りのシーリング不良と
壁面の亀裂が直接の原因だと分かりました。壁面の入隅分に
2本の配管が貫通していて、防水施工や構造上からの無理な納まり
だったのです。以前から壁面内部には侵水していた形跡も伺えました。
改修工事でベランダの庇の雨樋を、配管の真上に取り付けてしまった
ため、屋根面に降った雨水が桶を通して配管に通り損なった状態になり、
壁面に伝わる雨水の量が増えて室内に漏水したのです。
配管周りに止水剤を注入し、雨樋を配管にかからない位置にずらしました。
このビルではベランダの配水管が小さいため、雨樋を外部のマス
に直接配水できるように配管をし直しました。