スタッフより
この美しい色合いの赤茶色(褐色)瓦の屋根ですが、東京などの都心ではあまり見られない珍しい色合いです。
しかし、日本のある地域では広く赤色の瓦が使用されている地域があります。知っている方もいらっしゃると思いますが、その地域とは、島根県などの中国地方です。新幹線などを利用される方は、窓から赤茶色の瓦屋根が並んでいる景色を見た事があるかもしれませんね。
この赤茶色の瓦は石州瓦(せきしゅうがわら)といって、昔から島根県の石見地方で生産されている粘土瓦のことです。愛知県の三州瓦、兵庫県の淡路瓦と並ぶ日本三大瓦です。製造の際に温度が1200℃以上と高いため凍害に強く、豪雪地帯や北海道などの寒冷地方でシェアが高いようです。また、中国地方、特に日本海側で多くみられるのは産地が近いことからかもしれません。
独特の美しい褐色の理由は、釉薬(うわぐすり)に混ぜて使用する来待石(きまちいし)に鉄が含まれているためです。都心に多く使用されている灰色の瓦を見慣れている方には、少々派手な印象があるかもしれませんね。お家作りの参考にされてみてはいかがでしょうか。