杉並区で軒ゼロ片流れ屋根の雨漏り -1-

杉並区のK様から雨漏りの連絡がありました。
K様のお住まいは木造２階建てで築７年ですが、外壁に著しい雨染みと
ひび割れがあり築年数よりもはるかに老朽化して見えました。
この住宅の屋根は塩化ビニル系シート防水を施した50分の1緩勾配の
片流れで軒先側とけらば側は軒ゼロでした。軒側に流下した跡が目立ちました。
外壁はラス網を不要とする下地板に、モルタル通気工法を採用していました。
もろ樽のひび割れは下地板の継ぎ目に沿って生じていました。
そのため外壁を伝う雨水はモルタルのひび割れから下地板の継ぎ目に浸入し、
通気層内に達していました。
雨水の染みは室内の壁と天井でも見つかりました。
内外装材を剥がすと、断熱材が黒ずんでいました。構造金物やアンカーボルトの
腐食も進み、躯体に大きなダメージがありました。
屋根と外壁の両方に外壁を著しく損傷させた原因がありました。
屋根についてはシート防水を軒先側とけらば側の壁に張り下げ、シート防水の
端末部を水切れの悪い、軒先水切りを兼ねたアングルで押さえていたことです。
屋根を流れる雨水はアングルに沿って回り込み、外壁を伝いやすくなっていました。
その影響で軒桶へ雨水を誘導できなくなっていました。
明日に続きます。

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