スタッフより
世田谷区のM様は木造２階建ての住宅を賃貸用として運用しています。
ところが、入居者からたびたびかび臭いと指摘があるそうです。
入居者にカビをふき取ってもらうもののカビはすぐ再発する、ということを
繰り返しています。そこでM様はこの物件を施工した住宅会社に連絡をしました。
回答は、「住まい方に問題があるので換気やエアコンの設定温度に気を付けて欲しい」ということでした。そこでM様は入居者に「換気とエアコンの設定温度」を注意
するよう再三呼びかけました。しかしカビ被害はひどくなるばかりで
とうとう入居者は我慢できず退去したいと言ってきました。
弊社で現地を調査したところ、カビはほとんど無い印象でした。おそらく入居者がこまめに掃除をされていたのだと思います。
しかし見て驚いたのは建材の変形が酷いことです。結露の湿気によりドア枠が変形し、床が波打っていました。
詳しく調べてみますと、ユニットバスの天井裏や壁内、床下など掃除がしにくい部分に酷いカビ被害がありました。
床のフローリングや壁の石膏ボードの含水率を確認したところ、当時は
９月でカラっとした晴天が続いていたにもかかわらず、かなり高い数値を示していました。
ドア枠の変形が特に酷かった１階の北側の居室では、フローリングの含水率が
40％を超えていました。一般的な数値は10％前後なのでかなり高いことがわかります。石こうボードは4.4％でこれも一般的には0％ですから高い値であることは間違いありません。また南側の居室でも水回りに近い部分ではフローリングの含水率が44％にも及びました。
さらに室内の水蒸気量はエアコンを可動しているのにもかかわらず、16ｇ/㎥と外気と同じ値でした。明日に続きます。
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