スタッフより
昨日のブログの続きになります。
通気層の効果は大きく分けて2つあり、ひとつは外壁側から浸入した
雨水を止水面で受け止め、排出する効果。もう一つは、室内側から
生じた水蒸気を外へ排出し、壁内結露を防ぐ効果です。
外部からの止水と内部からの排気、この2つの効果を常に念頭において、
施工要領を検討する必要があります。
例えば、止水面の形成は下から上へ向かって施工します。
上から滴り落ちる雨水の侵入を防ぐためには、住宅の上部に施工する透湿
防水シートは、常に下部のシートを覆うように施工されていなくては
なりません。
この施工手順は、透湿防水シートに限らず、防水テープやその他の部材においても基本として通用します。
室内側からの排気の基本的な考えは、通気経路の確保です。
これは主に胴縁の配置や仕様にとって決まります。胴縁の配置私大では、室内側から出た水蒸気が行先を失い、通気層内で滞留してしまう可能性があります。
また、胴縁の厚みは、そのまま通気層の奥行になります。
住宅全体を視野に収めて、スムーズな排気が行えるよう仕様を検討する必要が
あります。
個別の注意点や具体的な仕様は他にも数多くありますが、基本的な原理と
構造を正しく理解しておけば、個別の仕様も自然と理解できるようになります。
雨漏りや結露のリスクを最小限にする方法は、適切な納まりと施工方法を
選択したうえで、現場での不備や不具合をなくすという当たり前な取り組み
が一番です。ひとつひとつの対策は決して難しいものではないのですが、
基本の原理や原則を正しく理解していれば、雨漏りリスクは最小限に
できるのです。
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