スタッフより
渋谷区のA様から雨漏りの相談がありました。A様は、
築5年の軽量鉄骨造ユニット住宅にお住まいです。
築年数にかかわらず雨漏りは長年住宅の不具合のトップになっています。
今回のケースは、1階と2階の天井部分に雨漏りが見られるとのことでした。
さらに床下への漏水もありました。天井の雨漏りと床下への漏水は、
侵入箇所が違うことが予想されました。調べてみると、妻壁のガラリ(※)
上部のは破風金物との取り合い部分と、ガラリ面台の隅の2か所から
壁面への水の侵入が確認されました。破風金物部分から入った雨水は、
鉄骨柱・梁を伝わって1階床下へ落ちていきます。
柱を伝って2階の居室の床にも漏水する可能性があることが分かりました。
ガラリ面台から浸入した水については壁パネルを伝って、2階アクセントカバー部分の水切りから外部に出ていく構造になっているため、大量に雨水が流れ込まない限り、室内に漏水することはありません。雨漏りの直接の原因は、シーリングの施工不良であることが分かりました。
しかし、妻壁側の軒の出幅がほとんどないデザインであったことも
見逃がせない要因の一つです。壁面に雨がたたきつけられるような強風時
には、ガラリ上部にも雨が当たり、浸水します。一般的な住宅工事
では、専門会社が防水工事をするわけではないので、シーリングの
施工不良は起こりやすいです。今回のケースでは、シーリングを充填
し直すだけにとどめました。こういうケースを踏まえて、メーカー
では、ユニットの仕様を庇の出幅を200mmから300mmに伸ばした
ようです。
(※)外部に対して目隠しをしながら換気ができるように、
ドアや窓などにもうけた通気口のこと
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