スタッフより
杉並区のT様から雨漏りの連絡がありました。早速伺ったところ、あまもりの原因は関連資材に湿潤対策がなされていないことにあることが分かりました。
木造住宅躯体の代表的な劣化現象である腐朽は、液状の水が存在しなければ
発生しません。この水分の発生源は侵入雨水、内部結露水、使用水です。
このため、木造住宅の劣化対策においては、防水、防湿、木材保存処理、
シロアリ浸入防止措置と並んで、湿潤箇所の乾燥を促すとともに内部結露を
抑制するための通気、換気が重要な項目となっています。特に近年の住宅のような高気密、高断熱の住宅においては、事故的な含水による劣化を抑制
するため、外皮内通気の重要性が増しています。通気、換気関連の資材は種類が多く、機能も複雑なので、以下に部位別にご紹介します。
1)外壁通気
等級3では外壁を通気構造等とすることが必須です。このため、通常は外装材と
躯体軸組の間に通気層を設けます。いわゆる通気構法が採用されます。
通気層は室内から壁内に移動した湿気を排出すると共に、外装面から浸入した
雨水を軸組に接触させずに排出する排水空間の役割を持ちます。
通気層の形成は通気胴縁または通気金物で行います。通気胴縁は縦方向配置が
排水、通気上有利とされていますが、外装材の種類によっては横胴縁が必要です。
また、換気、排水用の溝を付けた製品もありますが、外装材の緊結支持力の
確認が必要です。通気金物はサイディングなどの付属品として供給されます。
通気層の上下端のうち、下端開口は水処理のための土台水切りを用いて納めます。
また、上端は小屋裏に連通させるか、軒天井と外装材間を通気見切り部材で
納めます。バルコニー手摺壁や屋根上のパラペットが外壁の最上部となる場合、
雨水浸入対策として通気層上部を閉塞する工事例が多いのですが、この部分には
日射熱で暖められて通気層内の排気機能と雨水浸入対策を兼ね備えた換気部材が
開発され、市販されています。なお、手摺壁やパラペットの天端は浸入雨水が
滞留しやすく各種緊結剤の貫通箇所からの浸水によって劣化しやすい部位であるため、部材単位でなく、換気と防水の機能を組み合わせた一連の構法システムとして計画することが大切です。
明日に続きます。
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