スタッフより
「大雨や大雪で突然の雨漏り、修理業者が来るまでのあいだどうにかしなくてはいけない……」
このような場面で、ご自身で雨漏りの応急処置をすることもあるかと思います。しかし、応急処置の方法によっては、かえって状況を悪化させてしまう場合があります。
今回は、やらない方がよい雨漏りの応急処置についてご案内いたします。
【強風時に屋根の雨漏りにブルーシートを敷く】
屋根からの雨漏りで漏れている箇所が特定できていない場合は 、ブルーシートで広い面積を覆ってしまう方法が有効です。
ところが、強風の時はこの方法はおすすめできません。まず、強風の時に、高所作業に慣れていない人が屋根に登ることは大変危険です。また、強風の際は、いくら重しでビニールシートを固定しても風で飛ばされてしまい、隣家などに迷惑をかける可能性があります、
また、ビニールシートを土嚢で固定する際は、ある程度の大きさがある砂利などが詰まっているものにしましょう。細かい砂の場合、雨で泥水となって滲み出てしまう場合があります。
【雨漏りの場所が特定できていないのにダクトテープを使う】
ダクトテープで塞ぐことは、雨漏りの箇所が特定できている場合は、とても簡単で有効な方法です。汚れをきれいに雑巾などで拭き取ってから、空気が入らないようにしっかり貼りましょう。
ですが、雨漏りの箇所がわかっていないのにやみくもに屋根にダクトテープを貼るのはかえって逆効果です。
雨漏りの箇所にピンポイントにしっかり貼ることができなければ雨漏りは解決しません。また、ダクトテープは強力なガムテープのようなものなので、貼りすぎると建物の見栄えが良くないですし、剥がした時に跡が残ってしまう場合もあります。
また、ダクトテープで塞ぐ方法は、ストレート屋根や陸屋根には有効ですが、それ以外(例えば瓦屋根など)には適しませんのでご注意ください。
【コーキング剤・釘を使用して雨漏りを塞ぐ】
いずれもホームセンターなどで簡単に手に入れられるものですが、素人の方が用いるとかえって雨漏りを悪化させてしまう場合があります。例えば、屋根の釘が抜けたことで雨漏りが起きている際、打ち直した釘が屋根を貫通してさらに雨漏りを悪化させてしまったケースに立ち会ったことがあります。また、適切ではない箇所にコーキング剤を使った場合、雨水の流れる経路が変わってしまい雨樋ではなく別の場所に水が溜まってしまうという可能性があります。
そして、釘やコーキング剤は一度失敗してしまうと、雨漏りの修理に加えてさらに手間がかかってしまいます。
もし雨漏りを見つけたら、ビニールシートやゴミ袋などで覆ったり、水が垂れてくる場所にバケツを置くなどの対処をしましょう。そして、応急処置はあくまでもその場しのぎの処置です。できるだけ早く、専門の業者に修理の依頼をしてください。