スタッフより
渋谷区のU様から雨漏りの連絡がありました。U様は築年数25年の雑居ビルの所有者です。
8階建ての一部が7階建てになっている鉄骨造です。7階の部屋の天井に雨漏りが
見られ、雨漏はかれこれ10年前から発生しているそうです。何度か改修を行ったそうですが
天井も黒ずんでいます。たぶん塗膜防水による改修
工事により状況が悪化したようです。防水方法はアスファルト
防水コンクリート押さえです。7階タイル仕上げの外壁の目地や
クラックからしみ込んだ雨水が、防水層の劣化していた部分に浸入してい
ました。
過去の改修工事では、押さえコンクリートの上から外壁立ち上がり
部分まで塗膜防水を施してありました。壁面タイルの上にも防水材
を塗布してありましたが、雨水の浸入は治まっていませんでした。
このため、今では立ち上がり部分から排出されていた雨水が、防水層と
躯体の間のモルタル部分にたまり、雨漏りがひどくなったとみられています。
立ち上がりの仕上げをはつり落としたところ、モルタル部分から
雨水がしみ出てきました。
そこで、今回の改修工事では立ち上がりの防水層、タイル、
タイル下地をすべて撤去して、再度塗膜防水を施し端末をシーリングで
処理しました。それ以降階下への雨漏りはなくなりました。
モルタル、タイル仕上げには目地やクラックなどから雨水が浸入しやすい
ため、仕上げ材の裏に水が入る前提で考えた方が良いです。
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