港区でカビ臭で気づく雨漏り

港区のU様が居室でカビ臭が酷いということで連絡をくださいました。
U様のお宅は、築10年の木造住宅です。室内ではかなり湿気を感じました。
原因の特定のため、窓や外壁に水をかけてみましたが、室内側への
水漏れは確認できませんでした。そこで、サイディングを剥がすと
ぼろぼろに腐朽した胴縁と、黒く変色した躯体が現れました。
いずれも窓まわりで縦胴縁と横胴縁を隙間なしで取り付けていました。
カビの発生と胴縁の劣化原因は、シーリングの劣化部分から入った雨水などで
通気層内が湿度が高くなり、通気のとれていない窓周りで壁内結露が発生したことにあると考えられました。
住宅金融支援機構の木造住宅工事仕様書には「3ｃｍの隙間」を窓
周りに設けることが記されています。
透湿防水シートの外側に通気層を設ける外壁通気工法では、空気が
通気層から外に抜ける必要があるのです。壁に窓があるとその流れを
留めるので、その「3ｃｍの隙間」が必要になるのです。
築浅物件で、カビ臭がある場合、たいてい窓周りの胴縁に隙間を
全く設けていない施工や、隙間が3ｃｍ未満の施工であることが少なくありません。
施工する側に隙間が必要な理由が正しく理解されないと、
正しい施工はなされないのでしょう。
効率を重視しすぎる施工方法では雨漏りは避けられません。

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