スタッフより
渋谷区のM様から雨漏りの連絡がありました。M様は大きなルーフバルコニー
のある築１０年の木造軸組み工法２階建てにお住まいです。
そのルーフバルコニーの真下にある１階居室の天井と壁に雨漏りがあったそうです。
ルーフバルコニーの床はFRP防水で、モルタルで仕上げたパラペットの
水平面に手摺が載っていました。
雨漏りによってクロスが剥がれた天井を一部解体すると、野縁が腐朽し、断熱材と下地ボードが濡れていました。雨漏りしている内壁の解体も進めると、
浸入した雨水は土台まで到達していました。パラペットのモルタルをはつると
雨水が浸入した影響で木材が腐朽していました。
雨水の主な浸入箇所は、手摺の支柱を留めるねじ穴です。パラペット上端部を
貫通している上に、ねじ頭が露出しているので、雨水が回り込みやすくなっています。
ねじ穴から入った雨水が躯体側に回った原因は、パラペットの上端部をモルタルで仕上げ、透湿防水シートを下地に張ったことによるものです。モルタルは透湿性が高く、透湿防水シートはねじ穴止水性が良くないので、両者ともパラペットの上端部に使用してはいけません。
手摺の支柱から雨水が浸入するのを防ぐには、ねじなどの貫通部を金属製の笠木で覆うことです。手摺の支柱と笠木が一体になった既製品がおススメです。
さらにバルコニー手摺壁と同じ要領でパラペットの上端部の端から端まで通し張りした両面粘着防水テープの上に鞍掛けシートを張って止水性を確保します。
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