スタッフより
世田谷区のある集合住宅のオーナーからの依頼で、屋上の点検をしま
した。まだ、室内への雨漏りはまだないけれども、パラペット周り
にふくらみが見られ、パラペット外壁に雨水がしみ出しているのを見つけた
とのことでした。集合住宅は鉄筋コンクリート造4階建てで築6年でしたが、
調べてみますと防水層端末に使用したゴムアスファルト系シーリング材(アスファルト
コーキング)が劣化して破断していました。シーリング材が岩のように
固くなっていました。防水層も竣工後10年経過した建物と同じような
状態でした。
対策としては、シーリングを撤去して、合成樹脂と
合成ゴムで改質した改質ゴムアスファルト系シーリングを打ち直しました。
ゴムアスファルト系シーリング材は耐用年数が短く劣化しやすいので使用
するのはオススメしません。酷い場合は、竣工後1-2年で劣化が見られる
こともあります。また、防水層端末にアルミ水切り金物がない場合
(アスファルトルーフィングに直接シーリングを打つ場合)、ゴム
アスファルト系以外のシーリング材は、剥離しやすいので使用を避けた
方が良いです。また躯体の養生が十分でなかったりとか、防水施工時に躯体表面に結露が生じている
ということが短期間で防水層が劣化する原因になったりします。
夕方、気温が下がってくる時間に、目に見えない
ほどの細かい結露が躯体に生じている場合は要注意です。
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