港区の陸屋根防水工事の注意点　-2-

昨日の続きになります。
H様の陸屋根ぼ雨漏りは、屋根の面積に対してギリギリの排水能力しかもたない
排水ドレンに改修用ドレンを設置したことにより雨漏りの危険性が増したと言えます。
しかも目皿により雨水の流れはさらに悪くなります。元々の排水ドレンの数が少なかったらさらに危険度は増します。
今回の雨漏りが引き起こされたポイントは２点あります。
１つ目は、元々排水ドレンが１か所しかなかったことです。
これでは唯一の排水経路である排水ドレンに何らかの支障が起こった場合、
大雨の際に排水量が追い付かず、屋根のがプール状態になりやすいです。それにもかかわらず防水改修工事の際に、改修用ドレンを設置したことで、排水機能がさらに低下し、雨漏りを引き起こしました。
２つ目は、出入り口の段差が小さく、元々陸屋根の貯水能力が小さかったことです。
つまり、排水不良による満水状態で雨漏りにつながりやすい状態だったのです。
近年はバリアフリーを考慮した設計が多く、バルコニーや屋上への出入り口など
立ち上がえりの低い建物が増えています。バリアフリーは大切ですが、それにより雨漏りしやすい設計になってしまうのは残念です。

今回はH様に対処方法を2つご提案しました。
１つ目は、排水口のまめな点検と掃除です。
木の葉や土砂などは排水ドレンの周りに堆積して排水機能を妨げますから、こまめな点検と掃除がたいせつなのです。
２つ目は、排水経路を増やすことです。唯一の排水経路である排水ドレンが目詰まりなどで、機能しなくなった場合を考えて、「オーバーフロー管」を設置しておくと安心です。
雨水が室内側に浸入しないようにするため、出入り口の下枠より低い位置に設置する必要があります。

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