スタッフより
昨日の続きになります。
Y様のケースでは、ケラバ部分も浅いため、風雨からの保護がなく
ダメージが甚大になっていました。とはいえ屋根を葺き替えるなどの
大掛かりな工事は望んでおられないため、軒ゼロ用の部材、
通気見切防雨型「デネブウォータープルーフモールディング」、
防水ケラバパッキン「デネブウォータープルーフパッキンB」などを
用いて対処することにしました。
国土交通省の研究機関である国土技術政策総合研究所は、2011年度
から2015年度までの5年間、産学官計24機関共同で、木造住宅の耐久性
と外皮構造のかかわりを主題とする研究「木造住宅の耐久性向上に
関わる建物外皮の構造・使用とその評価に関する研究」を実施しました。
その研究成果報告書を17年に公開しています。また、2018年には報告会を開催し、
報告会の様子を納めた動画を2019年8月に公開しています。
研究成果は、住宅の水漏れによる、各種の劣化リスク、不具合、劣化事例、
推奨する設計、施工方法に関する技術資料となっています。内容は、
不具合事例の発生要因と対策から、異業種施工の取り合い部のリスク
の分析、劣化リスクを高める要因の分類と抽出、住宅外皮面が受ける
浸水外力の圧力差など多種にわたり、木状住宅の雨漏り、結露
対策としてすぐに役立つ情報から、研究分析のための資料まで
幅広いです。現代の住宅では、外皮の高密度化や防水施工による
透湿抵抗の増大が一般化しています。最新の知見に基づいた
雨漏り、結露対策を検討しておくことが、住宅供給者の使命だと
言っても過言ではないでしょう。
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