港区で柱の寸法の不揃いによる雨漏り -3-

ご住所
東京都港区
ご依頼内容
雨漏り修理
使用材料

スタッフより

昨日のブログの続きです。

今回の雨水侵入の箇所を調べて分かったことがあります。
1階サッシ上部のサイディング材にはクラックに加え、相じゃくり(材の継ぎ目)
にわずかな隙間があり、暴風雨に見舞われた際にその隙間から雨水が浸入
したことが雨漏りの発端でした。雨水はまぐさ上部にとどまり、サイディングを留め付けた
釘穴から透湿防水シートの内側に入り込みました。さらに侵入した雨水は
まぐさとサッシ枠のわずかな隙間からサッシ枠上部のビス穴に到達します。
その結果雨漏りが生じたのです。
雨漏りの根本原因は柱と胴縁の断面構成が不適切で、通気層をきちんと
確保できていなかった点にあります。それが、まぐさ上部に水がたまりやすい
状況をつくってしまいました。この状況では透湿防水シールに穴が開けば
簡単に雨水侵入してしまいます。
構造面の理由により通し柱を120mm角にしたのは、耐震性の確保などで
よくあることです。その場合、間柱の厚さも
120mmにそろえるなど雨仕舞に考慮した納まりにすべきだったのです。
今回のケースのように工務店の倒産によってお客様が住宅瑕疵担保責任保険を
利用する場合、保険適用の対象は雨漏りに起因する範囲の修理に限定されます。
理想は、通し柱と間柱の厚さをすべてそろえ、根本的な解決を図りたかった
のですが、保険適用ということでそれはかないませんでした。
改修工事では、問題の箇所のサイディング材を交換するとともに
サイディング目地のシーリング材を打ち替えました。
相じゃくり部分にもシーリング材を充填したりと、暴風雨でも通気層への
雨水侵入が可能な限り防げるようにしました。

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