杉並区でバルコニー手摺の雨漏り

杉並区のE様から、バルコニーの手摺から雨漏りがするとの連絡を
いただきました。
バルコニーの手摺の部分が雨漏りしやすい理由はいくつかあります。

1.防水処理の不備: バルコニーの手摺の取り付け箇所や接合部分は、
通常、建物の外壁と接触しています。この接合部分には防水処理が施されているべきですが、施工不良や老朽化により防水性能が低下することがあります。
その結果、雨水が手摺の周辺に侵入し、雨漏りの原因となることがあります。

2.傾斜や排水設計の欠如: バルコニーの手摺の上部や下部には、水が滞留する可能性があります。
例えば、手摺の上部が水平になっていたり、適切な排水設備が欠如していたりする場合、雨水が手摺の周辺にたまりやすくなります。長時間の降雨や水の浸透により、雨水が手摺の内部や周囲の構造に浸透し、雨漏りを引き起こすことがあります。

3.構造材料の劣化: バルコニーの手摺は通常、金属や木材などの素材で作られています。
これらの素材は長期間の露出により劣化する可能性があり、雨水の侵入を受けやすくなります。特に接合部分や木材の割れ目、金属の錆びなどは雨漏りの経路となりやすくなります。

4.風の影響: バルコニーは建物の外部に露出しており、風の影響を受けます。
風が強い場所では、雨水が風とともに手摺の内部や周囲に吹き込み、雨漏りの原因となることがあります。
特に手摺の取り付け箇所や接合部分が風との接触にさらされている場合、風圧や風の侵入による雨漏りのリスクが高まります。

これらの要素により、バルコニーの手摺の部分は雨漏りしやすいと言われています。定期的なメンテナンスや適切な防水処理の実施、劣化した素材の交換などが重要です。建物の設計や排水設計の改善も、雨漏りの予防に役立ちます。

今回はベランダの手すりを固定した腰壁の上面から雨水が侵入したようです。
長期間にわたって雨水がしみ込んでいたようで、腰壁の合板は腐食していました。
雨漏りした原因の一つは、腰壁の上面の途中までしか防水層が施工されていなか
ったことです。手すりを外すと合板が見えていました。手すりや笠木のした　
までは雨水が侵入してくると考えるのが一般的です。この場合、防水層を
壁の外側に折り下げて、防水シートに防水シートに重ねるべきだったのです。
防水層と防水シートで連続した面をつくり、壁に雨水が侵入するのを防止する
ためです。そして、もう1点雨漏り箇所が見つかりました。手すりを固定するボルト
が腰壁の上目んの木材を貫通していたところです。ボルトの径は10ｍｍ前後で、
このくらいのボルトをねじ込む場合、下穴を開け、ここに捨てシーリング
材を充填しておいた方が良いのです。ボルトをねじ込んだ際に捨てシーリング
がヌジ山まで入り込んで、ボルト周辺の防水性を確保します。今回の事例
では、ネジ穴からにじみ出た捨てシーリングは見当たらず施工されていません
でした。

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