スタッフより
港区のT様は、竣工後8か月の軽量鉄骨造ユニット住宅にお住まいです。
前から申し上げているように、最近築浅での漏水が本当に少なくないです。
T様の場合は、1.2階の天井部分に雨漏りが見られるとのこと。
さらに床下への漏水もありました。天井の雨漏りと床下への漏水は、どうやら侵入箇所が違うようです。
調べてみると、妻壁のガラリ(※)上部のは破風金物との取り合い部分と、ガラリ面台の隅の2か所から
壁面への水の侵入が確認されました。
(ガラリとは、外部に対して目隠しをしながら換気ができるように、ドアや窓などにもうけた通気口のこと)
破風金物部分から入った雨水は、鉄骨柱・梁を伝わって1階床下へ落ちていきます。
柱を伝って2階和室の床にも漏水する可能性があることが分かりました。
ガラリ面台から侵入した水については壁パネルを伝って、2階アクセントカバー部分の水切りから外部に
出ていく構造になっているため、大量に雨水が流れ込まない限り、室内に漏水することはありません。
漏水の直接の原因は、シーリングの施工不良です。
妻壁側の庇の出幅が短い設計であったことも
原因の一つでしょう。壁面に雨がたたきつけられるような強風時には、ガラリ上部にも雨が当たり、浸水します。
一般的な住宅工事では、専門会社が防水工事をするわけではないので、シーリングの施工不良は起こりやすいです。
T様のケースでは、シーリングを充填し直すだけにとどめました。こういうケースを踏まえて、メーカー
では、ユニットの仕様を庇の出幅を200mmから300mmに伸ばしたようです。