屋根材には様々な種類がありますが、「スレート」もその一種です。
この記事ではスレートの基礎知識とメリット・デメリットをご紹介致します。
スレートとは
スレートは、岩石が割れたり剥がれたりして平坦な薄い板状に割れる事に由来しています。天然の岩石である層状の堆積岩の一種であり、粘板岩(ねんばんがん)とも呼ばれることがあります。
主にスレートは「天然スレート」、「平板スレート」、「厚型スレート」、「波型スレート」の四種類になります。 それぞれにメリット・デメリットについて説明いたします。また、屋根修理をする際にはどの屋根材を使用するかを専門業者に相談することをおすすめいたします。
天然スレート
素材そのものが、屋根材として優れた特徴をもっており、表面に塗装等の加工が不要なので、天然スレートは自然の風合いが表現出来ます。また材料である粘板岩は、薄板状に割れやすい岩石なので、屋根用に加工しやすい特徴ももっています。 防水性や防火性に優れた材料で、古来からヨーロッパにおいても天然スレートを用いた屋根が多くありました。
- 高級感がある
- 天然素材の為、環境に優しい
- 防水塗装が不要
- コストが高額(量産される人工スレートが主流の為)
- 重量がある分耐震性が低い
平板スレート
文字通りの平板スレートは薄い板状(約5㎜厚)の化粧スレートです。軽量で施工が大変しやすいために、一般住宅に多く使用されています。 平板スレート屋根は、豊富なカラーバリエーションと、化粧加工されたパターンが大きな特徴です。新生瓦、カラーベスト、コロニアル屋根がこれに該当します。商品名としてはsコロニアルやパミールなどが有名です。
- 軽量で耐震性が高く施工もしやすい
- カラーバリエーションが豊富
- カバー工法によりメンテナンス費用を抑える事が出来る
- 寿命が短い
厚型スレート
通常のスレート屋根材より厚みがあるセメント系の屋根材です。 セメント瓦やモニエル瓦とも呼ばれています。 瓦と同じように厚みがあることから、断熱性・遮音性・耐火性が高く、今も一般住宅に乗っている家を見かけます。 化粧スレートの種類の1つです。化粧スレートは主にセメントが主成分となっており、そのためスレート自体に防水機能が備わっておりません。定期的に屋根塗装を行うことで屋根の防水機能を保っています。
- 価格が安い
- 製造工程で加工がしやすいためバリエーションが豊富
- 厚みがあるため断熱性・遮音性・耐火性にも大変優れている
- 耐久性は粘土瓦ほど高くない(約10年で劣化)
- 吸水性が高い為屋根材にヒビが見られる
- 他のスレート屋根と比べ重量があるので地震に弱い
波型スレート
波型の形状をした化粧スレートを波型スレートと呼びます。大きさによって種類があり、小波・大波の2種類があります。 小波は外壁で用いられることが多く、大波は屋根と外壁両方で用いられています。 波型スレートは主に工場や倉庫の屋根材として使用されていることが多いです。
- 価格が安い割に耐久性がある
- 耐用年数が25年以上
- 耐火性(火災に強い)
- 遮音性に優れる(音漏れや雨音の心配が少ない)
- 波型スレートの凹みに砂やほこりなどの汚れが入り込む
- 雨などで汚れが流れづらいため外観が悪く見える
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