スタッフより
光を室内に取り入れ、雰囲気のある空間を作り出す「天窓」。
風の通り道にもなるので、明るく気持ちの良い空間を作り出すことができます。
室内にいながら日の光を感じることができるため、特に窓からの採光が難しい場合は、
取り入れる住居が増えています。特に都心部では、住居が密集しているので天窓は
マストアイテムといっても過言ではないでしょう。
そういう便利な天窓なのですが、反面、暑い・まぶしいといった不満の声も目立ってしまいます。
そして不満の最たるものが雨漏りですね。
天窓は、基本的には屋根に穴を開けて設置するもの。突起物なので雨は必ず受け、
ガラス部分はもちろんのこと、出っ張った上の方に水が溜まりやすかったり、
水が回りこんでしまったりするので雨漏りの危険性が高いのです。各メーカーで水が
入り込まないように技術は進歩しているのですが、それでも一層気を配った施工が必要になる場所です。
天窓からの雨漏りの原因は、主に3つあります。
【1】ゴミや葉っぱなどの異物の詰まり
長年積もった落ち葉やゴミ、鳥の巣などで、水切りの上の方に水が入ってしまって中に入り込んで
しまうことがあります。下葺きである程度防ぐことができるとはいえ何年も水が溜まって
しまえば雨水も浸透していきます。下地を貫通しているので、そのままじわじわ入り込み、
雨漏りに発展していまします。
【2】ゴムパッキンが劣化する
窓枠に使われているゴムパッキンと同素材ですが、壁のシーリング材と同様、
だいたい10年程度で劣化してきます。
【3】防水シートの劣化
防水シートを使うと、天窓の上や脇から流れてくる水をスムーズに屋根の上に流すことができます。
しかし瓦の形状に沿うように鉛でできているので、20年経つとどうしても穴開きが出てきてしまい、
異物の詰まりのケースと同じで雨漏りが発生します。
杉並区のK様の住居は築10年超の木造住宅です。天窓から雨漏りがあるということで伺いました。
調べてみると、トップライトの立ち上がりコーナーの下葺材の施工不良、捨て水切りの施工不良が
主な原因でした。雨漏り箇所の修繕だけでなく、野地板、垂木までも交換が必要なケースでした。