スタッフより
港区のE様は、秋ごろから続いていた雨漏り現象が、数カ月経って見過ごせ
なくて連絡をくださいました。屋根を見てみますと、釘で野地板を垂木
に留め付けた場合に、両者にできるわずかな隙間に結露が生じていました。
ところどころシミが見られるのですが、おそらく隙間に小屋裏の水蒸気
が入り込み、温度の低い釘周りで結露が発生し、その水の跡が残って
発症したものと思われます。結露は、日が当たる南面の屋根には起こらないと
思われているかもしれませんが、南北両屋根で起こりうるのです。
また、結露の多少は小屋裏の湿度状況によって変わります。E様には、
これからの修繕計画を説明しました。
冬の時期になると、結露を絡めた雨漏りの件数が多くなります。
結露は冬に目立つものですが、実は夏も結露はあるのです。違いを
申し上げますと、冬型結露は、暖房時の窓ガラスの結露のように、温度の高い
空気中に露天以下となる箇所がある場合に発生する結露で、夏型結露は、
夏期に高温多湿の外気が冷えた床地盤に接して発生する結露や、強い
日射を受けた外壁下地の水分が冷えた室内側に移動し防湿層裏で凝縮
する結露などを言います。冬型結露が外気の下がる夜間に発生しやすい
のに対し、夏型結露は昼間に発生するのが特徴です。
いずれにせよ、窓ガラスが濡れるだけでは問題ないですが、床が湿ったり、
天井から水滴が落ちる場合は、雨漏りが発生しているお可能性が高いので、
なるべく早くご相談ください。