スタッフより
昨年の12月から寒さがいっそう厳しくなり、それに伴い結露の
お悩みが多く寄せられています。
港区のI様もその一人です。
I様は、中層の集合住宅にお住まいです。お悩みは、北側居室の
はめごろし窓の結露が酷いとのことでした。見てみると、
サッシには排水溝がなく、出窓の天板に結露水があふれていました。
その部屋には、エアコン用と思われる100φのスリーブ穴が外壁に面して1つあるだけでした。
廊下へ出るドアには、ガラリやアンダーカット(※1)がないため、
気密性が高くほとんど換気されていない状態でした。
そこで、弊社は、寝室のスリーブ穴を風量調節機能の
ついたレジスター(※2) に切り替え、
廊下への扉にアンダーカットを設けることで、寝室の給気と排気の
通風路を確保しました。また、浴室の換気扇に除湿運転コントローラー
を取り付けて、寝室の空気を浴室から抜けるようにしました。
最近では、はめごろし窓のサッシ枠も排水溝がついた製品が主流になっています。
しかしまだ古い製品を使い続けている場合も依然としてあります。排水溝
付きのサッシに取り換えることも一案ですが、湿気の多い空気その
ものは変わらないため、換気対策の方がベターです。
はめごろし窓にまつわる結露のトラブルは多いです。出窓の天板
が反ってしまうケースもあります。こうした場合たいていは、「居住者
のメンテナンス不足」として住宅施工会社は保証の対象外にしてしまう
ことがほとんどです。また、結露受けや排水溝の付いた製品でも
取り付け時に溝にビス穴をあけてしまい、溝に流れ込んだ結露水が
窓枠や壁体内に流れ込み、かえって結露が酷くなるケースもありますので、
注意が必要です。
(※1)換気経路となる開口部の通気口
(※2)空気調和用・換気用の吹き出し口の1つ。ダン
パーが付いており、空気量の調整をすることができます