スタッフより
港区のU様から、バルコニーの手摺立ち上がり部がボロボロになったので
修理してほしいとの依頼がありました。
U様のお宅は、木造で外壁は窯業系サイディングで仕上げになっています。
手摺壁の表面を剥がしたところ、
内部の下地木材が広範囲にわたって腐朽していました。
この手摺には以下の問題点がありました。
1点は、サイディング材を裏返して天端に取り付けていたことです。
サイディング材の裏面は防水処理が施されていないため、たまった水が
浸透してしまうのです。
もう1点は、手摺壁内部が密閉された状態だったことです。
裏張りしたサイディング材と外壁の間をシーリング材で充填し、
内部を完全に密閉していました。そのため湿気が抜けず、透湿
防水シートにシミが広がっていました。
弊社では以前似たケースを経験しています。
その時は、木造の築31年の戸建て
住宅でしたが、手摺壁内部の木造の一部が空洞化していました。
この状態で手摺壁に衝撃が加わると、破損したり落下する恐れがありました。
このケースも手摺壁の天端にサイディングを裏張りしていました。
それに加えて、笠木の真上からくぎを打ち付け、下地木材に留めていました。
これは、「脳天くぎ打ち」といわれ、やってはいけない施工です。
理由は釘周りから雨水が浸入するからです。
明日に続きます。