スタッフより
ビスで1枚ずつ固定されているわけではない瓦は、
強風や建物の振動で浮いたりズレやすいものです。
また瓦の下の防水紙が雨水の侵入を防いでいるので、
防水紙の劣化にも注意が必要です。
しかし、そのお陰で1枚だけ瓦を入れ替えたり、
部分的に防水紙の劣化を確認できるメリットがあり、
葺き替え工事の必要がなくなる事があります。
屋根の瓦がズレているようだと新宿区のN様よりご連絡がありました。
調査すると屋根が見渡せる室内から瓦のズレが確認できます。
昨年の台風の時は不具合は無かったそうですが、
実際は尋常ではない強風と豪雨が打ち付けて強度が弱まり、
時間が経ってから雨漏りが始まる事もあるのです。
幸いな事に今のところ雨漏りは発生していないというお話でしたが、
このズレを放置してしまうと雨漏りに繋がり部分的な改修ではきかず、
屋根全体の葺き替え工事となってしまい費用もかかってしまうので、
良いタイミングでご連絡いただきました。
瓦は退色も少なく耐久性に優れていますが、
ここ数年は耐震の事を考えて屋根材の軽量化が進んでします。
和風の雰囲気を残したまま重量が日本瓦の10分の1になる、
ガルバリウム鋼板に葺き替えるお客様も増えています。
今回は部分改修工事で済みましたが、
今後も定期的なメンテナンスで雨漏りを防止していければと思います。