スタッフより
杉並区のN様から雨漏りがあるので見て欲しい、との連絡がありました。
N様のお宅は、築18年の2階建ての木造住宅です。
瓦の切妻屋根で軒の出は50cmほどありました。
近年は軒ゼロ住宅ばかりですから、この点は雨漏りがしにくい条件
と言えます。
しかしN様によれば、新築当時から雨漏りがあったものの
当初は大したことがなかったので放置し続けたそうです。
雨漏りが発生したのは、1階の和室でした。障子の鴨居から
水がポタポタと落ちることで気が付いたそうです。
最近はその頻度が上がってきたので、
たまりかねて施工した住宅会社に修理を依頼したそうですが、
シーリング材を充填しただけで、結局雨漏りはおさまらなかった
そうです。
以上の点から、シーリング材充填で改善しないのは、施工上欠陥があるのでは
ないかという予測が立ちました。
外壁のサイディングを目視したところ、かなり老朽化が目立つのが気になりました。
サイディング材が反って横目地の相じゃくりに隙間が生じ、
縦目地のシーリング材には多数の亀裂が入っていました。
さらに2階では、サイディング材とサッシの取り合い部を
埋めるシーリング材に隙間があいていました。
いくつかの部位で散水調査をしたところ、東面2階のサイディング材
とサッシの取り合い部を埋めるシーリング材の隙間が起点であることが
分かりました。この部位に散水すると、わずか数分で1階和室の
敷居が水浸しになったからです。
通常の散水調査による漏水量よりも多かったため、2次防水である
透湿防水シートが機能していないのでは、と思われました。
明日に続きます。