スタッフより
先日は、港区のW様から屋根点検の依頼がありそのついでに
質問をうけました。それはベランダの雨漏りを自分で直したいので、
防水工事は具体的にどのようにするのか?ということです。
ベランダは、屋根と違い平らで
落下してケガする心配もないことから、こういう質問が
生じることは理解できます。しかし、実際やってみると
かなり面倒な作業な上、技術も必要になります。
ベランダはプラスチック製のことが多いのですが、この特徴として
夏と冬で伸び縮みします。夏の暑い時期は膨張し、冬場は縮むので、
普通に塗装をすれば、剥がれる可能性が高いです。
ですから、プラスチック用のプライマーで下塗りした上で、
伸び縮みに対応できる塗料で上塗りをする必要があります。
ベランダ塗装工事は、元々防水工事を施してある場合は
まず高圧洗浄を行ってから、ヒビや亀裂が入っている
個所を補修してから行います。ところが、そういう手順を省略して
何も防水を行っていないベランダですと、まず、ウレタンを塗って、ガラスクロス
シートを貼って乾かすという工程を3回行う必要があり、
費用と工程が何倍にもなってしまいます。防水剤は基本的
に取扱いが難しいです。例えば主剤と硬化剤を混ぜる
2液性塗料の場合、混ぜる分量を少しでも誤ると、
硬化不良を起こしてしまいます。また、季節によっても
防水塗料の硬さが変わるので、経験がものを言う作業になります。
以上のことを考えると、プロに任せる方が、労力も費用も無駄になりません。
最近は、物価上昇に伴いできるだけDIYでやり過ごしたい人が
増えていますが、雨漏りに関してはうまくいくケースは少ないです。