スタッフより
常日頃からブログで、最近の住宅会社はコスト優先で施工は手抜きだという記事を
良く書いておりますが、とてもきめ細やかな工夫を凝らしている
会社もあります。世田谷区のある工務店は、従来面倒くさいとされ
敬遠されている屋根断熱を効率良くやっていました。
外張りの屋根断熱では、通常の垂木とは別に通気層を作るための垂木(通気垂木)を
野地板の外側に設けるのです。この2重垂木と呼ばれる工法は
たいていの住宅会社が敬遠していました。しかし、付加断熱の需要が
拡大したので対応する必要があるとのことです。
そこでその工務店では、外張りの屋根断熱と2重垂木の工事を
2日間の上棟期間で終わらせる工夫をしています。
その工夫は3つほどあります。1つ目は野地板の垂木の長さを外壁ラインで止めることです。
屋根と壁の取り合い部分がすっきりするので、断熱材でつないで気密処理を
行う工事を素早くできるのです。
二つ目は、軒先部分に通気垂木を使い、部材を地上で組んでおくことです。
軒先を屋根の上でつくる工事には危険を伴うので、こうすることで、
安全に進めることができるとのことです。
三つめは屋根と断熱材の取り合い部分に、木材でつくる断熱押さえを取り付ける
ことです。そのおかげで作業性の向上につながっています。
断熱材が野地板から滑り落ちるのを防ぐことができ、断熱材の端部を
保護する機能も果たすそうです。
明日に続きます。