スタッフより
昨日の続きになります。
屋根は今はやりの軒ゼロで、浴室のサッシや中庭に出る
扉には直接雨がかかるようになっていました。そのせいかモルタルの
仕上げ面にはひび割れが生じていました。
今回雨漏り修理してもおそらくしばらくして再度雨漏りが生じることが
想定されるので、中庭部分に屋根をつくって雨がかりを軽減
することをM様に提案しましたが、せっかくの景観が台無しになるとの
ことで却下されました。なので、ひび割れ部分の修復と雨漏り箇所を
修理するにとどめることになりました。
垂れ壁のモルタルを解体していたところ、下地木材の異変に気付きました。
雨漏りが長期間に発生していたためか、下地の木材が腐っていて
その一部は粉々になっていました。
M様にこの状況を説明したところ、壁を解体して下地を作り直して
元のように復旧して欲しい、とのことでした。
それから、モルタルが崩れ落ちるのをハラハラしつつ
垂れ壁の上階にある外壁のモルタルの解体を進めていると、
外壁の木下地や構造体が上端まで朽ちていることが判明しました。
扉周りのシーリングの劣化だけでなく、モルタルのひび割れ部や笠木の部分からも
雨漏りが生じていました。
またシロアリも発生していたようで、雨漏り部分の木下地は
食い荒らされて厚さ2cmのモルタル仕上げのの中身は空洞に
なっていました。
中庭に面した外壁の外壁仕上げと木下地、構造体など
すべて撤去し、内側のモルタル仕上げだけを残しました。
外壁を復旧する際に、鉄骨の上にまず木下地を組み立て、外側には
ラスカット下地を設置し、モルタル仕上げを新規で施しました。
笠木には、雨水の吹込みを防止する構造の製品を採用し、新たに
モルタル壁の上端に鋼板の笠木設置。
植栽部分は水がたまっても劣化しにくいセメント系塗膜防水を塗布し、
中庭に面したサッシや扉まわりのシーリングは打ち替えました。