スタッフより
昨日の続きになります。
今回の垂木の腐朽は、水の入り口(天端)を開けて
おきつつ、出口(側面や下面)を塗膜で塞いでしまったことが
一番の原因でした。
仮に塗装をせず、無垢のままであったなら、ここまで普及はひどく
なってなかったでしょう。
垂木の汚れをさほど気にしなければ、わざわざこんな手間をかけなくて
良いのです。無垢のままで何の支障もありません。
美観を重視するあまり、雨仕舞のリスクを考えずに塗装をすることは
とても危険です。
どうしても垂木の汚れが気になる場合は、含浸性能を備えた塗料を
使うべきです。無垢の垂木に油分を含ませることによって、
水をはじく性能をもたせた塗料です。汚れが付着しにくい利点もあります。
しかし、これでどこまで耐久性が向上するのかは分かりません。たぶん、浸性塗料に
対して耐久面ではさほど効果を期待しない方が良いでしょう。
垂木の耐久性と美観を両立する最善の方法はまだ確立されていないのが現状です。
今後のおおきな展開があるかもしれません。
とはいえ、今回のように塗膜で水の出口を防ぐことは雨漏りにつながるので
やめるべきでしょう。