スタッフより
昨日の続きになります。
片流れ屋根が増えていく一方で減っていったのが、寄棟屋根です。
過去15年間で43.6%から13.2%へと30.4%もシェアが低下しました。
ガルバリウム鋼板のシェアが拡大している理由は、
ある工務店の設計者によれば、安全面やコスト面で有利とのことです。
住宅性能表示の耐震等級3を取得するために、許容応力度を計算すると
軽量のガルバリウム鋼板を使った方が設計地震力が小さくなるとのことでした。
また耐久性も評価されています。竣工後20年たっても腐食などの
問題は無く、建て主からのクレームも無いので積極的に採用している設計士
さんも少なくありません。
また緩勾配が可能であることによるメリットも大きいです。
一般的な粘土瓦やスレート瓦では、屋根材を縦方向に重ねていくので、
3寸から4寸程度の勾配が必要なのですが、ガルバリウム鋼板ですと、
1.5寸ほどの勾配も可能なのです。緩勾配と屋根断熱を組み合わせて
導入されるケースも多いです。
さらに太陽光パネルを設置しやすいという利点もあります。
特に立平平置き(板金だけで構成された屋根)のガルバリウム鋼板屋根の場合、
専用の金具を爆ぜに取り付ければ、屋根材に穴を開けずに太陽光パネルを
設置できるのです。
明日に続きます。