スタッフより
港区のE様から雨漏りの連絡が入りました。
E様は、おしゃれな木造住宅にお住まいです。
そして屋根の形状は今どきの軒ゼロです。
軒ゼロ住宅とは、軒の出の小さい住宅を指します。
最近流行の「キューブ型住宅」や「三方パラペット住宅」は
その典型です。見た目は端正ですっきりとした印象で大変
人気のあるデザインですが、
雨仕舞の観点から見ると非常にリスクの高いデザインです。
軒ゼロ住宅の雨漏り発生率は、軒の出のある住宅の発生率の
5倍ともいわれています。最近弊社に依頼される雨漏り物件も
ほとんどが軒ゼロ住宅です。
軒ゼロ住宅のデメリットは大きく2つあります。
1つは、開口部周辺です。軒の出が小さいと壁面の雨がかりの
面積が広がり、窓などの開口部に雨水が当たる頻度が増えます。
その分雨漏りのリスクが高まるのです。
もう一つは、屋根と外壁の取り合い部です。
軒ゼロの場合、屋根端部と外壁端部が接近するので、この取り合い
部に隙間があると容易に雨水が浸入します。軒をしっかり出して
いれば、取り合い部に防水上の隙間が多少あっても室内への雨漏りは
発生しにくいのです。軒ゼロ住宅は、雨漏りを引き起こしやすい形状
なのでなおさら雨樋の役割が大事になってきます。