スタッフより
世田谷区のU様から雨漏りの連絡がありました。U様は築15年の
鉄骨造2階建ての計10戸からなるアパートのオーナです。そのアパートの1階
の3部屋に雨漏りしているとのことでした。屋根は瓦ぶき、外壁は
窯業系サイディングの仕上げです。北側に開放廊下があり、これに面して玄関が
並びます。雨漏りした箇所は3部屋とも1階住戸の玄関で天井から
水滴が垂れていました。早速現地調査を開始しました。
雨漏りが障子や1階の住戸を確認すると玄関の天井クロスが剥がれて
天井ボードに黒カビが発生していました。2階廊下の床面はシート防水仕上げと
なっていましたが、穴あきなどの酷い劣化は見当たりませんでした。
屋外に面した1階廊下の軒天を確認しましたが、雨染みはありませんでした。
しかし、1階廊下の軒天には天井材を一部外した痕跡があり、2階廊下に面した
玄関のドアの枠の下にはシーリングで補修した痕がありました。
これにより以前もたびたび雨漏り修理を行っていたことが分かりました。
散水調査は2階廊下の手すりの外側や笠木、手摺壁の内側と
順番に実施しました、しかし漏水は確認できませんでした。
2階廊下に面した外壁の立ち上がり部にある水切りの裏に散水しましたが、
漏水はありませんでした。さらに外壁の水切りと玄関ドアの取り合い部に
散水したところ、1階住戸の天井からの漏水を確認しました。
赤外線サーモグラフィー調査も併用すると、熱画像でも水による温度低下が
読み取れました。目視でも天井ボードの水じみを発見できました。
明日に続きます。