スタッフより
杉並区のK様から、屋根点検の依頼がありました。
K様のお宅の屋根は瓦屋根です。調べてみますと、
瓦自体の損傷はあまり見つかりませんでした。しかし、防水下地材
の劣化が目立っていました。このまま放置しておくと
「雨漏り」の恐れが大いにあります。
この場合、対処方法は2通りあって、1つ
は、この機会に瓦材を葺き替えてしまうことです。
もう一つは、既存の瓦材を利用して、下地材
のみ交換すること。瓦は、他の屋根材よりも
耐用年数が長いのが特徴です。塗装も不要ですから、
下地材が劣化せず、瓦自体が割れたりひび割れ
たりしなければ釉薬瓦で60年、燻瓦で40年ほど
持ちます。ガルバリウム鋼板屋根や、スレート
屋根に対して、費用が高いイメージがありますが、
他の屋根にはないメリットが多くあります。
まず、先ほどお話しした「耐久性」、そして、
「安全性」。その理由は、瓦屋根は
重いですから、それに耐えうる柱、壁を作られ
ており、結果として丈夫な家であることが多いです。
そのほか、「断熱性」もあり、夏場は7~8度
温度を下げ、冬場は日中の温度を蓄えて日没後
の温度低下を緩やかにしてくれます。このことから、
「夏涼しくて冬暖かい」屋根材とも言われています。
また、瓦葺き屋根は空気層を取り込む工法なので、結露
防止にもなります。最近は、瓦人気が復活しているようです。
SDGSの流れで空き家を有効活用しようという動きがあり、
古民家と瓦屋根は相性が良いからでしょう。