スタッフより
秋は比較的気温が穏やかだったのに師走になって急に
さむくなりましたね。毎年この時期になると朝晩の冷え込みで結露関係に悩まされる
お客様が増えます。お客様の杉並区のI様もその一人です。
I様は、築25年の中層のマンションにお住まいです。悩んでおられるのは、北側書斎の
FIX窓のひどい結露です。見てみると、サッシには排水溝がなく
、出窓の天板に結露水があふれていました。その部屋には、エアコン
用と思われる100φのスリーブ穴が外壁に面して1つあるだけでした。
廊下へ出るドアには、ガラリやアンダーカット(換気経路となる
開口部の通気口)がないため、気密性が高くほとんど換気されていない
状態でした。そこで、弊社は、寝室のスリーブ穴を風量調節機能の
ついたレジスター(空気調和用・換気用の吹き出し口の1つ。ダン
パーが付いており、空気量の調整をすることができます) に切り替え、
廊下への扉にアンダーカットを設けることで、寝室の給気と排気の
通風路を確保しました。また、浴室の換気扇に除湿運転コントローラー
を取り付けて、寝室の空気を浴室から抜けるようにしました。
最近では、FIX窓のサッシ枠も排水溝がついた製品が主流です。
しかし中古物件ではそうした製品でない場合も多くあります。排水溝
付きのサッシに取り換えることも一案ですが、湿気の多い空気その
ものは変わらないため、換気対策の方が有効だと考えました。
FIX窓にまつわる雨漏り、結露のトラブルは多いですね。出窓の天板
が反ってしまうケースもあります。こうした場合たいていは、「居住者
のメンテナンス不足」として住宅施工会社は保証の対象外にしてしまう
ことがほとんどです。また、結露受けや排水溝の付いた製品でも
取り付け時に溝にビス穴をあけてしまい、溝に流れ込んだ結露水が
窓枠や壁体内に流れ込み、被害を大きくしてしまうこともありますので、
注意が必要です。