スタッフより
昨日のブログの続きになります。I様のお宅の2つの窓に
挟まれた外壁を剥がしたところ、まず透湿防水シートの
納まりがおかしいことに気がつきました。透湿防水シート
を張る際には、構造面材や躯体にシートを張ったうえで
外壁下地となる胴縁を取り付けるのが鉄板です。と
ころが、このケースでは、胴縁の屋外側にシートを張って
いました。さらに透湿防水シートを切断して裏側を確認
すると、断熱材が充填されていませんでした。内部は空
洞の状態で、室内側の石膏ボードが露出していました。
透湿防水シートを屋外側に張ると、通気層を正しい位置
に確保できないうえに、雨水がシートの裏面に侵入しや
すいのです。実際、空洞部分に侵入した雨水は、下端の
窓台にたまり、木材を広範囲にわたって腐朽させていま
した。この住宅では、サッシや外壁面など、一次防水面
が簡単に突破されているうえ、2時防水面の透湿防水シ
ートが全く役割を果たせていなかったのです。そもそも
サッシ周りの納まりの基本は、まず
「サッシを固定する際は、付属のネジでフィンを柱や窓台
に取り付ける。」ことと、
「透湿防水シートをサッシに張る際は、フィンに防水テー
プを貼りシートを上から被せて圧着する」
と大きく二点があり、今回の現場ではそれが全く考慮されていないが故の
雨漏りでした。明日に続きます。