スタッフより
外観のデザインは素敵なのに、雨仕舞の基本は全くできていない。
長年雨漏り修理を手掛けていますと、そんな住宅にたびたび遭遇します。
今回はその典型的な事例をご紹介いたします。
世田谷区のI様のお宅は、3階建ての戸建て住宅です。
1階は鉄筋コンクリート(RC造)、2階と3階は、木造の混合構造になっています。
弊社に雨漏りの連絡をいただいたので、伺ったところ、深刻な雨漏り被害が見つかりました。
雨水が浸入したのは、3階のバルコニーと掃き出し窓の取り合い部付近でしたが、
弊社が雨漏り調査を始めたところ、外壁面などほかの部位からの浸水も見つかりました。
この住宅のずさんな雨仕舞にびっくりしてしまいました。
外壁を剥がして最初に驚いたのは、サッシの取り付け方法でした。
サッシのフィン(つば)を、胴縁に打ち付けていたのです。サッシのフィンは、
柱やまぐさ、窓台に取り付けるのが鉄則です。サッシのフィンに
はネジ穴が開けてあるので、付属のネジでフィンを柱やまぐさに固定します。
最近は複層ガラスの普及により、単層ガラスが主流だった時代より窓が重くなっています。
それだけに躯体に正しく取り付けることが重要なのです。
これは住宅施工上の常識なのですが、この住宅にはそれがなされていなかったのです。
明日に続きます。