スタッフより
港区のF様から漏水の連絡がありました。F様のお宅は、築20年のマンションです。
以前から浴室の天井面にカビがよく生えるため、毎年ペンキを塗り替えて
いたそうです。ところが最近天井ボードのジョイント部分から
水がしみ出しているのを発見。配管からの漏水を疑い、
弊社に相談されました。
天井ボードを一部撤去したところ、野縁の高さまで水がたまっていました。
さらに調べてみると外壁に近いスラブ面に断熱材が施工されておらす、
外壁からスラブにかけての温度分布が外気に近い状態になって結露が
発生していました。また、一般的にマンションは陽当たりが悪い場所
(主に北側)に浴室が充てられることが多いですが、F様のケースもそうでした。
浴室には、窓が設置されていましたが、換気設備が設置されてなかったため、
湿気を排出できていなかったのです。F様にはいくつかの提案を
させていただきました。F様は最後まで断熱施工を検討するか
迷っていらっしゃいましたが、浴室で発生する湿気を大量に
含んだ温かな空気をうまく排出することを一番に考えて、
絶対湿度センサー付きの換気システムを採用されることに
なさいました。トイレと洗面所の2か所換気ダクトファンを3
室用の中間ダクトファンに取り換えて、トイレ、洗面所、
浴室とも換気が出来るようにしました。
一般的に窓のある浴室には換気扇をつけなくても自然換気できると考えられがちです。
しかし、北側に配置されることが多い浴室は、冬季
の窓に北風が吹き込むことも多いです。逃げ場を失った浴室の
空気は室内に流れ込み、家中に湿気をばらまくことになり、
漏水現象がおこってしまうのです。