スタッフより
世田谷区のY様は築10年の木造2階建て住宅で、
シーリング材の劣化により雨漏りが生じました。
Y様は、調査を依頼してきたとき、「ずっと雨漏りが続いているので本当に
困っている」と窮状を訴えてきました。Y様によると約3年前にサッシ上枠
に近い天井付近で雨漏りが発生。やがて窓台の上にも雨滴は落ちるように
なったといいます。
Y様は、施工を担った工務店に補修を依頼しました。工務店は、
サッシ周りのシーリング材の破断に気が付き、ここから雨水が浸入したと
判断しました。シーリング材の増し打ちによって雨漏りを食い止めようとしました。
住宅の外回りで最初に劣化するのは、シーリング材です。ここが雨水侵入の
起点となる事例は少なくありません。シーリング材は、雨仕舞上の弱点と
なりやすい部位であり、いい加減な施工をすると住宅の寿命を縮めかねません。
昨今は、耐久性の高いシーリング材が普及し、材料の性能だけで見れば、
10年から20年程度の耐用年数を維持することも十分可能です。
しかし、雨漏り診断をした住宅のなかには引き渡しから5年程度で、目地や
サッシ周りから雨水が浸入し、雨漏りを招いたケースが目立ちます。
それらの住宅では、シーリング材そのものに欠陥がある例はごく少数で、
大半は目地の設計やシーリング材の施工に問題を抱えていました。
Y様のケースはその一例です。
明日に続きます。