スタッフより
港区のF様の住居は築20年の木造住宅です。トップライトから雨漏り
がするということで伺いました。調べてみると、トップライトの
立ち上がりコーナーの下葺材の施工不良、捨て水切りの施工不良が
主な原因でした。雨漏り箇所の修繕だけでなく、野地板、垂木までも
交換が必要だと判断しました。
「トップライト」は、別名「天窓」とも呼び、
光を採光を効果的に取り入れ、雰囲気のある空間を作り出すことができます。
また、開閉式のものであれば風の通り道にもなるので、明るく気持ちの
良い空間を作り出すこともできます。
室内にいながら日の光を感じることができるため、
特に窓からの採光が難しい場合は、取り入れる住居が増えています。
都心部では、住居が密集して隣家との空間が少ないのでトップライト
はそいういケースでは不可欠な存在といっても過言ではありません。
そういう便利な天窓なのですが、
反面、汚れが目立つ、まぶしいといった不満の声も目立ってしまいます。
そして不具合の大部分が雨漏りです。
トップライトは、基本的には屋根に穴を開けて設置するもの。突起物なので
雨は必ず受け、ガラス部分はもちろんのこと、出っ張った上の方に
水が溜まりやすかったり、水が回りこんでしまったりするので雨漏
りの危険性が高いのです。各メーカーで水が入り込まないように
技術は進歩しているのですが、それでも一層気を配った施工が必要
になる場所です。天窓からの雨漏りの原因を以下に3つ挙げます。
(1)ゴムパッキンが劣化する
窓枠に使われているゴムパッキンと同素材ですが、壁のシーリング材と
同様、だいたい10年程度で劣化してきます。
(2)防水シートの劣化
防水シートを使うと、天窓の上や脇から流れてくる水をスムーズに屋根
の上に流すことができます。しかし瓦の形状に沿うように鉛でできてい
るので、20年経つとどうしても穴開きが出てきてしまい、
異物の詰まりのケースと同じで雨漏りが発生します。
(3)ゴミや葉っぱなどの異物の詰まり
長年積もった落ち葉やゴミ、鳥の巣などで、水切りの上の方に水が
入ってしまって中に入り込んでしまうことがあります。
下葺きである程度防ぐことができるとはいえ何年も水が溜まって
しまえば雨水も浸透していきます。下地を貫通しているので、
そのままじわじわ入り込み、雨漏りに発展していまします。