スタッフより
世田谷区のN様所有のアパートは築年数は約16年で、4階建て
の一部が3階建てになっている構造です。3階の部屋の1室の天井に雨漏りが
止まらず、その状態が10年以上続いていということです。
当然その部屋は貸せない状態で思待ちのようでした。何度か改修したのに
も関わず、天井も黒ずんでいます。どうやら塗膜防水による改修
工事を行ったところ、状況が悪化したようです。防水方法はアスファルト
防水コンクリート押さえです。4階タイル仕上げの外壁の目地や
クラックかたしみ込んだ雨水が、防水層の劣化していた部分に侵入してい
ました。改修工事では、押さえコンクリートの上から外壁立ち上がり
部分まで塗膜防水を施してありました。壁面タイルの上にも防水材
を塗布してありましたが、雨漏りはおさまっていないようでした。
このため、今では立ち上がり部分から排出されていた雨水が、防水層と
躯体の間のモルタル部分にたまり、漏水がひどくなったとみられています。
立ち上がりの仕上げをはつり落としたところ、モルタル部分から
雨水がしみ出てきました。そこで、立ち上がりの防水層、タイル、
タイル下地をすべて撤去して、再度塗膜防水を施し端末をシーリングで
処理しました。それ以降、ぴったりと階下への雨漏りは無くなりました。
モルタル、タイル仕上げには目地やクラックなどから水が侵入しやすい
ので、注意が必要です。