スタッフより
近年は築浅、あるいは新築での雨漏り事例が少なくありません。
お客様はそのことを意外に思われているようですが、
デザイン的に凝った建築物が増えれば当たり前の現象なのです。
その上、建築コスト削減のためか、工期が短い中での作業にな
るためか、部分部分の納まりが簡略化し、そのためますます漏水、雨漏りという
現象が起こりやすくなっているようです。杉並区のT様のお宅は、在来軸組工法の
2階建てです。住み始めて間もなく1階和室の押入れの天井にシミが
発生し、しばらくするとカビも生えてきたというので相談することにした
そうです。調べてみますと、その問題のある押入れ上部にある2階
トイレに通じる給水管に防露措置が施されていませんでした。そのため
冷たい水が通る給水管表面に結露が生じ、結露水が天井に垂れてきた
のです。そこで解決策として給水管の結露防止のために管を保温材で
被覆しました。厚さ20mmのグラスウール保温筒を用い、ビニールテープ
を3分の1程度重ね合わせながらせん状に巻いて防露措置を施しました。
これによりS様のお宅ではピタっと天井のカビが納まったようです。
今回は保温筒にグラスウールを使いましたが、ロックウールや
ポリエチレンフォームなどを代わりに用いても同様の効果が望めます。