スタッフより
昨日のブログの続きになります。
散水による雨漏り調査を実施して、雨水侵入位置を特定することに
なりました。RC造の建物における散水調査では、被疑箇所1か所あたりに
2時間程度の散水をします。大変手間と時間がかかりますが、散水調査を
しないでやみくもに修理をしてしまうと、せっかく修理したのに雨漏りが
止まらない状況になりかねません。事前の調査によって雨水侵入位置を
特定することで、初めて修理すべき場所と方法を考えることができるのです。
また、散水調査で漏水を再現しておけば、修理後で雨漏りが止まったかどうかの
確認にもなります。今回のケースでは、タイル仕上げの斜めの壁への1時間半
の散水によってサッシ上からの雨漏りが再現されました。斜壁以外の
場所にも散水しましたが、雨漏りは見られませんでした。
この調査結果から、今回の雨漏りは斜壁が雨水侵入位置であるという
結論になりました。
雨漏りはまず、斜壁のタイル目地やタイルの割れから雨水がタイル裏にまわり、
鉄筋コンクリートに浸透した雨水が下がっていき、
流下してきた芯と雨水をサッシがうけて漏水する、
という流れになっていました。
RC造において斜壁が原因の雨漏りは決して少なくありません。
そのため、最近は斜壁は、壁ではなく屋根であるという考え方が主流になっています。
そして、アスファルトシングル葺き、またはシート防水や塗膜防水を施工
することが一般的になっています。