スタッフより
港区のR様より屋根の雨漏りの連絡をうけました。調べてみますと、
場所は、どうやら太陽光パネルの下辺りであることが分かりました。
太陽光パネルを屋根に設置するとパネルにより日射が遮断されます。
その結果、野地板が低温化するため湿潤し、劣化が集中するのです。
この状況を防ぐには、小屋裏換気量をより大きくし、また、野地板
湿気を野地上に排出できるような野地上通気の措置が必要です。
太陽光パネルの防水機能を高める取り付け方として、波板の山部に取り付ける
方法が適切でしょう。この方法は、ブチルテープやコーキング材
などによる止水方法ではなく、構造的に留め付け釘・ネジからの雨水侵入
を防ぐことができるのです。また、波板の山部を利用して、野地上通気
も同時に実現することができます。下葺材としたは、透湿ルーフィングを
利用します。野地板の湿気を透湿ルーフィング、波板の山部の通気空間
を通して、棟から排出することができるのです。今後太陽光パネル
の設置を考えておられる方は、是非取り付け方にも注意を払ってください。
太陽光パネル設置は、初期投資がそれなりにかかりますが、月々の
電気代が安くなったり、あるいは余剰分でもうかったりすることや、
国が一時期設置を奨励していたこともあり、それなりに普及しているようです。
その一方で、太陽光パネルに関わるトラブルは増え続けています。