スタッフより
昨日のブログの続きになります。
笠木回りの補修工事は、主に築20年から30数年の古い戸建て
が多い印象ですが、今の新しい住宅と関係がないとは言えません。
なぜなら、笠木回りの納まりは、昔も今もさほど変わっていないからです。
今も、サイディング材を裏張りする職人も多いし、「脳天くぎ打ち」
も数は減ってはきていますが、まだ根強く残っているようです。
雨水侵入の危険性を十分に認識していないからでしょう。
コストを下げるため、外壁工事で余った端材を手摺壁に使うという
住宅会社も少なくないようです。
天端にサイディングを張ると強度が増して、工事中に職人が踏んでも大丈夫
という声もあるそうです。
しかし、日本窯業外装材協会(NYG)は天端の裏張りサイディングを
原則禁止にしています。
「窯業系サイディングと標準施工(第3版)」で通気層をふさぐサイディング
の水平使いは行わないと明示してあります。
それでも施工現場で自己流の危険な納まりが横行するのは、
天端の納め方について、決定版というべき標準の納まりがまだ
無いからでは、と思います。
これまでの住宅業界では、手摺壁の納まりは、両側から透湿防水シートを
傘ねるのがセオリーだと言われていましたが、最近の調査では、
それは良くないという常識を覆すようなことも出てきて、
現場の常識も今後変わっていく可能性があると見ています。