スタッフより
昨日のブログの続きになります。
中央部に生じた踏み割れですが、その踏み割れはヘアクラックで、
目視で確認しづらく、裏面に油性液を塗布して何とか確認できる程度
でした。屋根工事の最中にこうした踏み割れが生じた発見は難しいです。
これが時間の経過とともに拡大し、雨漏りの一因になってしまうのです。
これをさけるには、 屋根工事の最中に踏み割れを発生させないことです。
そのポイントは2つあります。
1つは、垂れ木の455mm感覚に合わせて屋根材の継ぎ目部分を正しく
配置することです。そうすれば、板の真ん中や継ぎ目と、垂れ木の位置が
きちんと揃うはずです。ところが、実際にはそうなっていない現場が多いのです。
これは垂木を配置する大工と、屋根をふく職人との連携不足が原因です。
もう一つは、屋根の谷部や端部など踏み割れが発生しやすい部位の垂木の
感覚を通常より狭めておくことです。これらを重点的に強化すれば、
踏み割れのリスクを低減できるでしょう。
今回のケースでは、踏み割れ部から侵入した雨水が、防水紙のくぎ穴部
を伝って野地板に腐朽菌を発生させ大きな穴を開けました。
補修工事では、腐朽した部分の野地板を交換し、新しい防水紙を敷いた
うえでスレート屋根を葺き替えました。