スタッフより
杉並区のE様から「2階の天井のクロスが剥がれ、下地が濡れているので
雨漏りが原因かどうか調べて欲しい。」との連絡がありました。
E様の屋根は大手住宅メーカーの建てた築22年の寄棟屋根です。
現場を調査したところ、確かにクロスの一部が剥がれ、奥のボードに黒カビ
が発生していました。直上部分の屋根を調べたところ、スレート屋根の
谷部で多数の踏み割れがあるのが見つかりました。
踏み割れとは、屋根工事中の作業者の重量によってスレート屋根に
ひび割れが生じる現象です。屋根の新設工事や葺き替え工事で発生した
踏み割れを見逃してしまい、それが後になって雨漏りなどのトラブルを
引き起こすケースが増えています。
雨水の進入経路を調べるため、散水試験と赤外線サーモグラフィー調査を実施
しました。スレート屋根の谷部の踏み割れに散水し、散水前後の熱画像を
比較したところ、漏水による温度低下を確認しました。
これで踏み割れ部からの浸水が原因であることが決定されました。
E様に調査結果を報告しましたが、なるべく簡易な応急措置で様子をみたい、
とのことでした。
屋根メーカーの施工要領書には、踏み割れ部の「ひびの補修」としてシーリング
材を充填する方法が示してあります。
これに沿い、10枚以上のスレート屋根の割れ部にシーリング材を充填して
様子を見ることにしました。
明日に続きます。