スタッフより
世田谷区のE様のお宅は、築2年の木造一軒家です。しかし、集中豪雨の後に、
バルコニーの排水溝付近からの雨漏りをしているようだ、、
ということで連絡をいただきました。
おそらく新築の防水工事の完了後から、雨天が続いたために排水溝の入隅部の
ピンホールから侵入したのではないでしょうか?
一般的にFRP防水の施工では、入隅部分が直角ですと、
ガラスマットの積層時に脱泡しにくく、防水層にピンホールを残し
てしまう場合があります。入隅部分には面木、あるいはパテなどに
より面取りを施し脱泡性を向上させるのが良いです。深い溝や幅の
狭い施工箇所では、脱泡作業が難しいです。特に雨水が集中する排
水溝では注意が必要になります。最近、新築あるいは築浅物件での雨漏りが大変
多いと感じます。今回のような雨漏りを避けるポイントを挙げて
みます。
(1)硬化剤は規定量を守り、適切な硬化時間を確保する。
(2)排水溝は、施工がしにくく防水層の形成に悪影響を及ぼすような
複雑な下地形状は避ける
(3)ガラスマットは防水材メーカーの仕様に従い十分な厚みを確保する
(4)下地材の継ぎ目などは、段差隙間がないようにする
(5)脱泡作業は十分に行い、下地からの浮きおよびガラスマット内
の気泡がないようにする。
(6)入隅、出隅などは十分に面取りする
(7)樹脂は気温にあった適切な粘土のものを使用し、「ダレ」や「ガラ
スマットからの抜け」がないように注意する
(8)樹脂は規定量を十分に塗布、含浸し、塗厚を確保する
(9)ガラスマットに凹凸を残さないようにする。特に出隅は防水層
が薄くなりがちなので注意。