スタッフより
いつも、最近の住宅会社はコスト優先で手抜きだという記事を
良く書いておりますが、とてもきめ細やかな工夫を凝らしている
事例に出会うこともあります。杉並区のある工務店は、従来面倒くさいとされ
敬遠されている屋根断熱を効率良くやっていました。
外張りの屋根断熱では、通常の垂木とは別に通気層を作るための垂木(通気垂木)を
野地板の外側に設けるのです。この2重垂木と呼ばれる工法は
たいていの住宅会社が敬遠していました。しかし、付加断熱の需要が
拡大したため対応せざるを得ない状況だとか。
そこで杉並区の工務店では、外張りの屋根断熱と2重垂木の工事を
2日間の上棟期間で終わらせる工夫をしています。
その工夫の一つは、野地板の垂木の長さを外壁ラインで止めることです。
屋根と壁の取り合い部分がすっきりするので、断熱材でつないで気密処理を
行う工事を素早くできるのです。
軒先部分に通気垂木を使い、部材を地上で組んでおくことも工夫の一つです。
軒先を屋根の上でつくる工事には危険を伴うので、こうすることで、
安全に進めることができるとのことです。
屋根と断熱材の取り合い部分に、木材でつくる断熱押さえを取り付ける
ことも、作業性の向上につながっています。
断熱材が野地板から滑り落ちるのを防ぐことができ、断熱材の端部を
保護する機能も果たすそうです。
明日に続きます。